NHKのドラマ『みをつくし料理帖』は最終回を終えました。
5月に始まり、8回だけの放送でした。映像の色彩美しく、音楽は丁寧によく合い、衣装もいつも素敵で見ていました。澪役の黒木華さんのよさをはじめ、すべての俳優さんの魅力が画面いっぱいに拡がる、NHKならではの上質なドラマでした。
大坂生まれの料理人である澪が上方(かみがた)から江戸に来て戸惑い悩みながらも上方の料理を大切にしてゆくさまは、毎回とてもゆたかな気持ちにさせてくれて、録画したものはすべて残して夜中に見直していました。
このドラマをご覧になっていたかたもたくさんいらっしゃるのではと思います。私にとっては、20才代前半に大阪を離れてからすっかり東京の暮らしが長くなり、大阪弁も忘れかけていましたけれども、東京では決してよく言われない大阪のことばもこんなに美しいのだと思い出させてくれました。おぼろ昆布で寒鰆(かんざわら)を締めるという内容の最終回『寒鰆の昆布締め(かんざわらのこぶじめ)』、まるで、忘れかけていた大阪の昆布(こぶ)の香りが甦って来るかのようでした。
しんみりと温かく、よいものを見ました。再放送は、7月10日(月)の午前2時38分を予定。
明日は静かな日曜日。











