前回の渡航から二ヶ月が経ちました。
こうしてdiaryに書いてみても、年末年始を挟んだせいか旅行中の毎日の記憶がほとんどありません。衝撃的な体験がフィレンツェでもパリでもあって、自分で当時の滞在中のdiaryを読み返すと驚きに近いものがあります。diaryに書いたから忘れるのかどうなのか、それはよく分かりませんけれど、淡々と書いていたことそのものがすごいと感じます。
パリでの同時多発テロ前夜にミラノで眠る前にYahoo!ニュースをさっと読んだ瞬間のことや、翌朝のFacebookコメントやメッセージ、メールでたくさんのかたがまさに旅先の私にアラームを送ってくださったこと、それからどのようにしてパリに渡ったのかをときどき思い出します。とても冷静だったことだけはしっかりと覚えていて、自分の経験としてこれは保存版だと脳が記憶しようと決めたようですけれど、冷静すぎて普段は忘れています。不思議なものです。でも、やっぱりパリでの一日はdiaryから抜けていました。
旅はいつも、帰ってから心をゆたかにしてくれます。ふわっと色が甦って来たり、写真を見て胸が熱くなったりします。そんなときには夢中になって制作をして、レッスンになるとその頭を意識的に切り替え理論的な思考や説明が出来るようにします。そんな繰り返しのなかでようやく生まれたネックレスやブレスレットはこのうえなく愛おしく、写真もたくさん撮ってしまいます。
今日の写真はボローニャで撮ったもの。いつも必ず許可をいただいて撮りますけれど、スタッフのかたがその写真を見て私が掴んだイメージを知ってあらためて驚いたり、ホテルのレセプショニストを撮って嬉しそうにしてくれるので帰ってからメールに添付したりなどします。写真は私にとり、コミュニケーションの手段のひとつです。
繊細なミドルトーン。色の違いは、もしかしたらデバイスによっては表現が難しいかもしれません。
とても寒くなりました。暖かくしておやすみください。












