2014nov6589

今日は少し気の張るお客さま、朝からフローリングを念入りに掃除しました。

夕方にお帰りになって、一気に眠気が襲って来ました。偶然にも少しフランスの話題が出て、思い出したのが、止まったままの写真の整理。一ヶ月近くも経つのに、まったく整理が出来ていないのは珍しいことです。

今回の滞在では、なぜか気分が良いことが多くありました。半分以上は一人での行動でしたけれど、良い席に通してもらったり、親切にして貰ったり、話題が弾んだりしました。私自身のテンションが高かったこともありますけれど、あとになって気づいたのが、ごくシンプルな理由でした。それは、コートでした。

冬のパリも大好きで、どれほど寒くても気にせず行きます。それが、今回は知っているエリアばかりを歩くこともあり、ダウンではなくカシミアのロングコートにしました。万一暑いとき、ダウンは嵩張る上にどうしても着ていられないことがあっても、カシミアなら手に持っても嵩が低く、前を開ければ調節が利くという理由だけでした。また、ひとつレセプションにお邪魔する可能性もありました。

パリでの防寒は、若い人はレザージャケット、マダムはウールのコートが多いと思います。ダウンを着ているのは、ほとんどが移動の多い旅行者で、それなりの扱いを受けるようでした。私が着ていたのは10年間以上は着ているブラックのカシミアで、襟元にはシルクのスカーフをバンダナのように使っていました。バッグは、ベージュのロンシャンの革のトートに一眼レフ。バッグの色に合わせた革の手袋。何げないコーディネートだったのに、パリジェンヌだと思われたことが多くあって、フランス語での会話がほとんどでした。

とても勉強になりました。美しい風景を観たければ良い席に。そのためには、それなりの服装を。今回のパリは、ちょっとフランス気質に慣れて来たかなと実感出来た機会でした。

写真は、アレクサンドル三世橋に向かって、右岸側から左岸の方向を撮ったものです。