今、いろいろなことを同時進行していて、いつも手と頭を動かしています。
それは誰でも同じことで、みながそれぞれにがんばっているのですけれども、私には時々その動きを緩めたり止めたりする時間が必要になることがあります。そんな時に思い出すのは、7月に行ったロワールの森のことです。
北海道に、美瑛(びえい)と言うところがあります。広い丘で、空が180度広がるようなところで、観光地のひとつにもなっています。私が滞在したロワールの家は、まさにそんなところにありました。つまり、美瑛の丘のてっぺんのような所に借りた家に一週間いたようなものでした。
写真を撮った日、カメラを持って夕方の散歩に出ました。ちょっと雲行きが怪しいねと話していましたが、1時間近く歩いたところで雨になりました。家はまっすぐ野原の先に見えているのですが、雨宿りの場所もなく、かなりの距離。結局はブルゾンのフードをかぶってカメラを雨から守り、走るのも諦めて、雨の中を歩きました。日本でこんな風に濡れていたらかなり目立つことでしょうけれど、フランスでは、よほどの強さでなければ傘もさしません。
家が近づいた頃に雨が止んで、雲の間から陽射しが見えました。180度に広がった地平線にはところどころにその光が差していて、しばらくの間、見とれたのでした。家に着くと、羊の群れが掛けよって来て「おかえり!」と迎えてくれました。
今日は、ロワールでのことをちょっと書いてみました。












