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今日も、2月のパリの写真を載せます。ここ数日の写真は flickrの2月のパリの写真のアルバム (別ウインドウが開きます)に集めました。

どの写真を載せても、色に対するフランス人の独特な感性を感じます。とくに、ファブリック。サンジェルマン・デ・プレ辺りに住む豊かな暮らしをしているマダムが、壁紙やカーテンやお気に入りの椅子、クッションなどにこの生地を張ります。アパルトマンはとてつもなく家賃が高いけれど、一度住んだら壁の色から天井の色、すべてを塗り替え、気に入るまで何年も掛けて設えをします。

フランスのことを書き始めるときりがないので、ある程度にしておかなくてはと、いつも思います(笑)時々思い出すのは、昨夏会った、紹介された日本人女性のけいこさん。シェフのレオンと一緒に夫婦でビストロを切り盛りしていて、その働きぶりを見ていると、待っている時間も一向に苦になりませんでした。

在仏40年で、リタイアしたら二人で日本に住むと話していたご夫婦は、私たち二人と遅くまでフランス語、日本語、英語をごちゃまぜにしての会話になりました。そのディベートに近い話の中心になったのは、高額所得者に課せられる多額のフランス税制のことでした。”おフランス”と、日本では茶化して言ったりもしますけれど、実はとても誇り高く血気盛んな、自力で自由を勝ち取ろうとする国民性を持つ多民族国家です。徹底した個人主義と、互いを認め合う敬愛そして自由、自国の国家と文化を心から誇りにして愛しています。

そういえば、一昨日6月6日はノルマンディ上陸作戦の日で、当時関係した各国の首脳がフランスに集まりました。それも、昨年9月に行った、ノルマンディに連なるブルターニュのサンマロを思うと、経済学や社会学からなる合理性だけでは説明のつかない、passionが凌駕する理性(reason)の成せる、誇りを賭けた戦争の傷跡からの立ち直りなど、しみじみとwebを読みながらあらためて思うのでした。1944年から70年経った今でも、”D-day “として、ヨーロッパでは大きな行事の日になっているようです。友人が言うには、二日経ってもまだパリは賑わっているとのこと。

フランスのことは、最初はただ一人で歩くだけでしたが、知れば知るほど思うことや胸を打つ歴史の編纂や国民の成り立ちが分かって来て、同時に、私にとって日本という自国への愛情が湧いて来ます。この年齢になってからヨーロッパを深く知る機会を得たことは、大きな喜びになりました。

話は変わって、LeJ のアクセサリーは、結局、iichi サイトから一晩で商品を引き揚げて、自身のアクセサリーページに戻りました。他のサイトに商品を置いてみたことは、今では掛け替えのない良い経験だったと思います。私にとり自分の制作を客観的に観て、思うところや気づきがたくさんありました。自分のなかにある、passion を垣間見たような気もしました。iichi にも魅力はたくさんあって、その後私は小さなポーチを初めてお買い物しました。そうして、今は落ち着いてまた制作に戻り、7月からの制作に使う天然石を洗ったりワイヤーワークを少しずつ進めたり、資料を見たりする時間が戻ってから、フランスに発つことが出来ます。本当に幸せなことです。

sale は、Applejamでの最高だったoff率40%には届きませんけれど、長いお休みの前に、お届け出来るようであればぜひにと思っています。あとは、残すところ一週間でApplejamのホームページを閉じるなど、いろいろな作業があり、そうしてお休みに入ります。この diary があるおかげで、私が考えていることをお客さまにダイレクトにお伝え出来ることも、すべては積み重ねであり大切にしたいことです。

長くなりました。それでは、みなさまには良い週明けでありますように。