『プレミアムカフェ 樂(らく)茶碗 受け継がれた四百年(初回放送2007年)』はNHKで放送されたもの。
お正月から溜まりに溜まったビデオのなかから、ようやく2時間にわたるドキュメンタリーを観ました。昨年2019年7月に十五代 直入(じきにゅう)から十六代 樂吉左衛門を襲名した篤人(あつんど)さん、その十五代の黒樂の作陶をじっくり描いたものでした。
その昔(笑)、結婚する前には花道や茶道を習う慣習があって私も表千家の先生のところに通いました。当時、会社の帰りに家とは反対方向に2時間ほども掛けて電車に乗って通って教わる先生は、ご紹介のご紹介でさらにご縁をいただいた方でそれはそれは厳しくて、水曜でしたか木曜でしたかお手前の所作を忘れていないかと緊張で朝から胃がおかしくなりました。表は裏よりやや地味なところがありましたけれど、あの数年間で教わったものは生涯身についているものと思います。以来質素の美を知りいびつなものの美を知り所作や設えの美、さらに土の温かさやものづくりの厳しさも知りました。
テレビを観ない人はたくさんいるけれど、私にとっては海外の絢爛豪華で有名な美術館や国内の大きな箱(美術館やホール)で華々しく宣伝して招ぶものより数段魅力的だと思うことがたくさんあります。
だから13年経った今でも再放送されたり、優れた時代劇が何度も再放送されるのは、当時見そびれた人にぜひ観てほしいと言う放送局の矜持だと思います。ほかにも、お正月に放送された今年市川団十郎白猿を襲名した市川海老蔵さんのドキュメンタリーも良い作りの番組でした。
あぁ、やはり4K画像のまま録画が出来るようにしなければなりません。